クリケットのルールを覚えるとオーストラリアの生活が100倍楽しくなる
オーストラリアで人気のスポーツといえば、ラグビーとクリケット。しかしクリケットのルールを知っている人はかなり少ないのではないでしょうか。
僕は野球観戦が好きで日本にいる間はよく見るんですが、オーストラリアに来ると野球中継なんてやってません。WBCの試合ですらスポーツバーに行かなければ見れないような状態です。
野球は競技人口でいえば世界で第7位。対してクリケットは競技人口世界3位と大きく引き離しています。日本ではそれほどでもありませんが、クリッケットは世界的な人気スポーツなのです。
もちろんオーストラリアのテレビで中継されるのはクリケット。
クリケットはイングランド発祥のスポーツでイギリス連邦加盟国のオーストラリアやインドを中心に人気を誇っています。
せっかくならクリケット観戦を楽しみたい。でもルールがよくわからない。そんなあなたのために!
細かいことは気にせず"テレビを見れば楽しめる程度に"ルールを解説していくよ!
野球に似ているクリケット
野球はクリケットから派生して生まれた競技だということを知っている人は多いと思います。
確かに似ています。
投げた球を打って走ると得点が入る、基本的には同じです。
違うところは
- 得点方法
- アウトの取り方
- 攻守交替
などです。以下で詳しく説明していきます。
競技方法
国際試合で採用されるワンデーマッチのルールを解説します。
人数
11人対11人
場所
楕円形の球場
用意するもの
・ボール(野球の硬球っぽいやつ)
・バット(舟をこぐオールみたいなやつ)
・ウィケット(野球でいうところのホームベース的なもの)
・キャッチャー用のグローブ(サッカーのキーパーっぽい)
キャッチャー以外は素手でボールを扱います。痛そう。
ルール
野球と同じように攻撃側と守備側に別れて戦います。野球と違って攻撃と守備は1回ずつです。それでも7時間くらいかかります。
球場の真ん中にピッチとよばれる20メートルほどの縦長のスペースがあって、その両端にウィケットを刺しておきます。
基本的にはボールを投げてこのウィケットを倒せばアウト(Bowled)。打者が打ったボールがウィケットに当たってもアウト。バットがウィケットに当たってもアウト。とにかくウィケットが倒れたらバッターはアウトになります。
もしくは打者が打ったボールをノーバウンドでキャッチしたらアウト(Caught)。でも素手だから超むずかしい。
10アウト取るか300球投げることで攻守交代します。
投手は6球ごとに違う投手に代わらなければいけません。この6球を1オーバーと数えます。300球なので50オーバーで攻守交代です。
打者はアウトになったら野球と同じように次の打者と交代します。逆にアウトにならなければずっと打席に立ちっぱなし&走りっぱなしになるのでかなり持久力が必要です。
投球はボウラーと呼ばれる選手が行います。野球でいうところのピッチャーです。助走をつけて投げてもいいことになっていますが、投球時に肘を曲げてはいけません。
ワンバウンドさせてもいいことになっているのでバウンドによる変化球が多彩です。
1人のボウラーが2オーバー連続しての投球はできません。また、60球を超える投球も出来ないルールです。そのため投手はメンバー11人のうち5人以上必要になります。
ケガ以外での交代は基本的にできないので選手はオールラウンドにプレイすることになります。
打者(バッツマン)はボールを打ったらピッチの反対側に向かって走ります。ピッチの反対側にもボールを打たないバッツマンがもう1人いて、2人とも反対側にたどり着いたら1ラン(点)。ボールがピッチに返ってこない間はいくらでも走ることができます。1往復したら2ラン、2往復で4ランです。
ただ、走っている間にボールでウィケットを倒されるとアウト(Run out)。
ファールやデッドボールという概念はなくて、とにかくボールがどこかに転がれば走ることができます(捕逸も然り)。無理そうなら走らなくてもOK。
球場の外枠にはバウンダリーと呼ばれるラインがあって打球がノーバウンドでバウンダリーを越えると6ラン、バウンドしてから越えると4ランの得点が入ります。ホームランみたいですね。
見どころ
どちらかというと守備が難しい競技なのでアウトを取るとかなり盛り上がります。反対に攻撃側がミスをするとものすごいブーイングを浴びせられます。得点が大量に入るゲームが多いので飽きのこない試合が多いです。
ここまで読んだら動画を見ればなんとなくわかるはず。
ICC #WT20 - India vs Australia Highlights
この動画は20オーバーで行われる短時間のゲームです。Twenty20というルールで、試合時間が短いので最近流行ってきているようです。
まとめ
野球のルールを知っていればクリケットのルールは大まかに理解できると思います。アウトになるまでずっと攻撃を続けられること、アウトをとるのが難しいということが重なって試合時間がとても長いです。
伝統的なクリケットでは2イニング制で5日間くらいかけて試合をしていたそうです。その間にもランチタイムやティータイムを挟んだりとイギリス紳士らしいスポーツですね。
きっと「時間かかりすぎなのでは」と気づいた誰かが野球を編み出したのではないでしょうか。7時間で短いほう、と言われてもプレイするのも見るのも大変ですからね……
そんな試合時間が長いクリケットですが、パブに行ってみんなで試合観戦をしてると意外と盛り上がります。後攻の打者5人目くらいから見るのがオススメ。
それではみなさん楽しいクリケットライフを!
ではまた。