【シドニー仕事探し】UberEATSってどんな仕事? 仕事の始め方から給料まで
ワーキングホリデーや学生ビザでシドニーに滞在している人が抱えている一番大きな問題は仕事に関することです。
シドニーは人口が増えすぎていて仕事がなかなか見つかりません。
ローカルジョブは経験がないと雇ってもらうのはかなり難しいし、かといって経験のいらない日本食レストランはというと、時給は安く仕事はキツいという場合がほとんどです。
しかし僕はUberEATS(ウーバーイーツ)という仕事を見つけてしまいました。
今回は仕事の始め方から、どれくらい稼げるのかというところまで一挙大公開!
UberEATS(ウーバーイーツ)
そもそもUberEATS(ウーバーイーツ)とは何なのか
UberEATSとはUberという会社が提供しているフードデリバリーサービスです。要するに出前です。
しかしUberEATSは日本人の考える一般的な出前サービスとは少し異なります。
一般的な出前と異なる主なポイントは
- 一般人が配達を行うこと
- 配達員が飲食店に雇われていないということ
- デリバリーできる店、種類が豊富なこと
- UberEATSのアプリを通して注文が行われること
などが挙げられます。
一般人が配達を行う
UberEATSの配達は一般の人が行います。
正確にはUberEATSに登録したドライバーが配達員として出前を行います。しかし、このUberEATSは基本的に誰でも登録することができます。車を持っていなくてもいいし、デリバリーの経験がなくても問題ありません。もちろん国籍や年齢や性別も一切関係なく、誰でも登録することができます。
多くのUberEATSの配達員は特別な訓練などを受けていない一般人です。
配達員が飲食店に雇われていない
ピザの配達はピザ屋の店員が、ソバの配達はソバ屋の店員が行う、というのが今までの常識でした。
しかしUberEATSの配達員は誰にも雇われていません。完全に自営業です。
そのため、飲食店はドライバーを雇う分の人件費を節約できます。人件費が削減されているので商品を安く提供することができるようになって消費者は得をします。配達員は拘束時間が減り、自由な時間に働くことができるようになります。
3者すべてがメリットを得られるシステムになっています。
デリバリーできる店、種類が豊富
出前で注文できるものといえばピザや寿司など限られた店舗、限られた商品のみでした。しかしUberEATSの登場であらゆる飲食店が出前サービスを提供できるようになりました。
UberEATSではハンバーガーや中華料理のようなしっかりした食事のデリバリーが人気ですが、地元のカフェのコーヒーだけをデリバリーしてもらう、ということもできます。
Uberのアプリ/ウェブサイトで注文が行われる
UberEATSで注文する場合はUberEATSのアプリ、もしくはウェブサイトから注文することができます。アプリに住所を入力するだけで注文可能な店舗がすべて表示されるのでとても便利です。自分で店を探したり電話したりする必要がないので気軽に利用できます。
このようにUBerEATSの登場によって以前よりも気軽に豊富な種類の出前サービスを利用できるようになりました。
UberEATS(ウーバーイーツ)配達員の仕事とは
ここからが本題。UberEATSの配達員とはいったいどんな仕事をしているのでしょうか。どのようにして仕事を始めるのでしょうか。
UberEATS配達の始め方 登録方法
UberEATSの配達員の仕事はUberEATSの事務所に行って登録するだけで誰でも始めることができます。また、オンラインでも配達員として登録することができます。
シドニーでの登録方法を以下の記事にまとめました。
登録方法は都市や地域によって若干異なるようなので注意してください。
雇用形態
UberEATSで働く場合は雇用形態を理解しておく必要があります。
UberEATSの配達員はUberに雇われていません。Uberと契約した個人事業主ということになります。そして、配達数に応じて「報酬」という形で配達員にお金が支払われます。「給料」ではないので自分で税金を納める必要があります。また、年金の積み立ても行われません。
長期的に働くのであれば各自でABN(事業者登録番号)を取得して、確定申告なども自分で行う必要があります。
また、配達時に起こった事故などの保障もありません。UberEATSは各自で保険に加入することを推奨しています。
自転車の配達員は人身事故、物損事故で保険が受けられます。
Insurance for Bicycle Delivery Partners
Every bicycle delivery using the Uber Eats app is covered by Personal Accident and Broadform Liability insurance from Chubb Insurance Australia Limited. The policy includes:
- Coverage for injury resulting in surgery
- Coverage for reconstructive or cosmetic surgery
- Coverage for accidental death or disablement
- Coverage for third party bodily injury or third party property damage
仕事を始めるまでに必要なもの
自転車/バイク/車
配達するために自転車かバイクか車が必要です。バイク、車の場合は登録時に車両登録と運転免許の提示が必須になります。
ワーキングホリデーや学生ビザで滞在している人にとっては自転車が最も手に入れやすく面倒の少ない乗り物です。
新品で買うならKマートやターゲットなどの量販店が安いのでオススメです。
中古で買う場合はGumtreeなどのクラシファイドサイトが探しやすいです。
スマートフォン
UberEATSの配達には専用のアプリが必須です。また、地図を見ながら配達することがほとんどなのでスマホが必要です。配達の効率をあげるためにスマホの位置情報の設定を高精度にしておくことをオススメします。
地図アプリを長時間使用するので電池の消耗が激しいです。配達中に電池が切れてしまった…… ということを避けるためにもモバイルバッテリーも用意しておいたほうが良いでしょう。
配達用バッグ
商品を温かい状態で運ぶためには断熱材のついた大きいバッグが必要です。基本的には登録時に渡されるUberEATS専用バッグで問題ありません。
しかし、どうやら専用バッグ以外のバッグを使っても特に問題はないようです。どのようなバッグを使うにしても断熱材を使って商品の温度はしっかりキープするようにしましょう。
服装
服装は特に決まっていません。自転車に乗る場合は動きやすい服装で。シドニーは寒暖差が激しいので常に気温には注意しておきましょう。日差しが強いので日焼け止め、サングラスなどを用意しておくと役にたちます。
仕事の流れ
UberEATSに登録して、必要なものを用意したらその場ですぐに仕事を始めることができます。
基本は「オーダーを受ける」「商品を取りに行く」「お客さんに届ける」の繰り返しです。
オーダーを受ける
スマホアプリを開いて、画面上部にあるボタンを押して「オンライン」に切り替えます。そうすることでオーダーを受けることができるようになります。
オンライン状態で待っていると配達の依頼が来ます。注文状況や自分のいる場所などによって配達依頼が頻繁に来るときやまったく来ないときがあります。運です。ひたすら待ちましょう。
オーダーが入るとスマホがピコンピコンと鳴ってオーダーを受けるかどうか選択する画面が表示されます。受けるならそのまま画面をタップ。拒否するなら拒否ボタンを押します。
オーダーを拒否しすぎると配達依頼があまり入らなくなるシステムなっているので拒否はほどほどにしておきましょう。
商品を取りに行く
オーダーを受けたら表示された店舗に商品を取りに行きます。地図アプリのナビを使うことができるので不慣れな場所でも大丈夫です。
店についたらUberEATSのドライバーであることと注文番号を伝えます。特に何も言わなくてもスマホの画面を見せると伝わる場合がほとんどです。受け取ったら注文番号、注文者の名前、商品の内容が正しいかどうかをしっかりと確認しましょう。特に注文の多い人気店では商品の受け渡しでミスが起こる可能性が高まります。
商品を受け取ったらアプリで店舗を評価します。特に問題なければグッドボタンを押すだけです。バッドボタンを押すと何が不満だったかということをUberに報告することができます。
お客さんに届ける
店舗を評価するとお客さんの住所が表示されます。ナビを使って指示された住所に向かいます。
到着したらお客さんに連絡します。シドニーでは家の外で待ってくれている人がほとんどです。インターホンを鳴らしても出てこなかったり、入り口がわからない場合は電話をしましょう。
商品を渡して配達完了です。アプリで配達完了ボタンを押すと配達報酬を確認することができます。
もしもお客さんに電話しても出ない場合は指示された住所で10分間待機します。10分過ぎても連絡がない場合は配達完了扱いになり、配達報酬もきちんと支払われます。
配達が完了したら好きな場所で次のオーダー待ちます。だいたい、住宅街から飲食店の多いエリアに戻る間に次のオーダーが入ることが多いです。
報酬はどれくらい?
UberEATSの配達員の報酬は完全歩合制です。報酬の内訳がこちら
Pick-up fee: $5.50 per pick-up
Drop-off fee: $3.50 per drop-off
Delivery distance: $2.20 per km
Pick-up 商品を店舗から受け取ると5.5ドル
Drop-off 商品をお客さんに渡すと3.5ドル
Delivery distance 店舗から指示された住所までの距離1キロごとに2.2ドル
上記の料金から手数料として35%引かれた金額が報酬として支払われます。
例えば、2キロ先に配達した場合
(5.5 + 3.5 + 2.2×2) × 0.65 = 8.71
8.71ドルの報酬を得ることができます。
1件の配達でだいたい7~12ドルになることが多いです。自転車の場合、1件の配達でだいたい15~30分程度の時間がかかります。順調にオーダーが入ったとして1時間に3,4件くらい配達できれば良いほうです。時給換算すると20~30ドルほど。素早く配達をこなすほど換算時給はよくなります。
ブースト
特定の時間、特定の地域で「ブースト」という報酬額を一定割合でアップさせるキャンペーンが行われています。新規でサービスを始めたエリアや配達員の少ないエリアにブーストが付くことが多いようです。
シドニーでは中心部から電車で45分程度離れたエリアで頻繁にブーストがかかっています。また、シドニー中心部の夕方の時間にもブーストがつくことが多いです。
ブーストのついているエリアで商品の受け取りを行うと特定の割合で報酬額が上乗せされます。シドニーでは1.1倍のブーストがほとんどです。たまに1.4倍があります。
支払い
報酬額の支払いは毎週火曜日です。前週の月曜から日曜までの報酬額が次の週の火曜日のだいたい20時頃に指定口座に振り込まれます。
Uberのサイトにログインすると報酬の明細をダウンロードすることができます。また、1件1件の配達の詳細も確認することができます。
UberEATSだけで生活できる?
UberEATSの配達だけで生活できるくらい稼げるかどうか、というのは非常に重大な問題です。
僕が実際に配達してみて言えることは「今の僕には無理」です。「人による」とも言えます。
自転車の僕の場合、UberEATS配達1件の単価は約8ドル程度、平均時間は20分程度です。オーダーが無限にあって、体力が無尽蔵だというのならば時給24ドルの都合の良い仕事です。
しかし実際にはオーダーのない時間帯は長時間ありますし、シドニーは坂の多い街なので体力の消耗も激しいです。僕が時給25~30ドルをキープできるのは1日の最初の2時間くらいです。
今後体力がついて、オーダーの入りやすい場所を見つけることができればある程度の生活ができるくらいには稼げるようになるかもしれません。
電動自転車やバイク、車で配達をすればもっと効率的に稼げるので、UberEATSの報酬だけでも生活できるかもしれません。
まとめ
UberEATSの配達員は難しそうで意外と簡単に始められる仕事です。好きな曜日、好きな時間に働けるのがとても便利。UberEATSの報酬だけで生活するのは難しいかもしれませんが、空いた時間でお小遣い稼ぎ、もしくは次の仕事が決まるまでのつなぎにはもってこいなのではないでしょうか。
ではまた。