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オーストラリアの永住権取得の近道だったビジネスビザ・サブクラス457が厳格化されていた件

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 オーストラリアの永住権の取り方といえば大体3つくらいあって、地元の人と結婚するか(サブクラス309)、自力でめっちゃすごい技術を身に付けるか(サブクラス189)、ビジネスビザ(サブクラス457)から雇用主指名ビザ(サブクラス186)に切り替えるという方法があります。

 

 しかし、2017年4月18日の発表でビジネスビザの取得条件が厳格化されることになりました。(正確にはサブクラス457の廃止&新ルール設立)

 完全に改正される2018年までに段階的に切り替わっていくようですが、ビジネスビザからの永住権取得がかなり厳しくなってしまうようです。

サブクラス457

今までのやり方

 まず、今までの永住権の取り方をおさらい。

 ビジネスビザで永住権を取るには、

 

仕事を見つける→気に入られる→ビザのスポンサーを打診する→IELTS5.0以上をゲット→ビジネスビザを申請→審査通過→4年間のワークビザをゲット→2年間働く→雇用主と合意の上で永住権を申請→審査通過→永住権ゲット

 

 簡単に書くと、ざっとこんな感じです。

 

 さらに条件があって

  • IELTS 5.0以上
  • 政府の定める職業リスト内の職務経験
  • 保険に加入していること
  • 雇用主は最低賃金以上の給与を与える(これが結構高い)
  • 雇用主はスポンサー認可を得るための費用を払う
  • 企業がスポンサーできる人数には制限がある

 などなど、なかなか大変です。どっちかというと雇う側の負担が大きくなるのでかなり魅力的な人材でないとスポンサーにはなってくれないでしょう。

 

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厳格化

 もとから厳しい条件ですがそれがさらに厳しくなります。

職業リストの変更

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 一番大きいポイントはここでしょう。

 職業リストがミディアムとショートの2つに分けられました。新しいミディアムのリストに載っている職種は今まで通り4年間の就労ビザを得られますが、ショートのリストにしかない職種は2年間の臨時就労ビザしか得られなくなりました。

 

リンク:

Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)

 

Combined list of eligible skilled occupations

 

 また、約200種の職業がリストから外されました。

 永住権狙いでこれらの職に従事していた人、若しくは学校に通っていた人は悲惨です。救済措置はあるのでしょうか。

 

取得条件の変更

ビザ申請時に2年以上の同職種の経験が必要になりました。つまり、多分だけど2年間の職歴を証明するものが必要になってくるはず。そうなってくるとワーホリから就労ビザっていう流れがほぼ無理になっちゃいますね。手に職がないとかなり厳しい。

 

IELTSの必要な得点が5.0から6.0になりました。かなり厳しいですね。英語圏で働くんだからこれくらい当然ってことか……?

 

永住権申請条件が2年の就労から3年の就労になりました。2年の職務経験と3年の就労というダブルパンチ。手に職がない僕としてはここらへんで、オーストラリアには就労ビザは存在しないのと同じレベルになってしまいました。

 

 さて、以上を踏まえて永住権取得までの道のりを書き換えてみます。

 

2年間の職務経験(リストにあるもの)をどこかで得る→仕事を見つける→気に入られる→ビザのスポンサーを打診する→IELTS6.0以上をゲット→ビジネスビザを申請→審査通過→4年間のワークビザをゲット→3年間働く→雇用主と合意の上で永住権を申請→審査通過→永住権ゲット

 

 こんな感じになりますね。ちょっと使える良い感じのバイトが入ったから社員にして永住権取らせる、みたいな日本食屋の軽いノリでは永住権を申請することが出来なくなってしまいました。

 

まとめ

 かなり厳しくなりました。それでも他の先進国と比べたらかなり緩いみたいですけど、今、永住権取ろうと思ってオーストラリアで働いている人たちはかなり混乱していることでしょう。

 永住権をとるのはやっぱりむずかしいんだなぁ。

 

 変更点などがあれば随時更新します。 

 

 ではまた。