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シドニー生活を発信するブログ

2018年に読んで面白かった本 5冊紹介

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あけましておめでとうございます。

 

去年はそれなりに読書をする機会あって、面白いものも多かったのでここで紹介してみようと思います。とりあえず5冊。

 

 

 

SHOE DOG

SHOE DOG(シュードッグ)

SHOE DOG(シュードッグ)

 

ナイキ創業者フィル・ナイトによる自伝。

オニツカ(現Asics)のシューズの輸入から始め、自社開発のシューズを発売。数々のスター選手と独占契約を獲得していく。今や世界的企業のナイキですが、その成長の過程では数多くのピンチに見舞われます。しかしなんだかんだでうまいことナイキは発展していくのです。

失敗と成功についてのフィル・ナイトの考え方が細かく描写されています。

自伝であるにも関わらずビジネス書として2018年ビジネス書大賞を受賞。

 

僕はこの本を読んだ後にナイキのシューズを衝動買いし、さらには週に数回のランニングまでするようになってしまいました。僕の生活習慣、趣味嗜好まで変えてしまった本。

 

他人のためになんて働きたくない。自分だけのもの、「これを作ったのは僕だ」と指さして言えるものを作りたい。自分の人生を有意義にする方法はそれしかないんだ。

 

 

破天荒フェニックス

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語  (NewsPicks Book)

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)

 

30歳茶髪ロン毛の小さなデザイン企画会社の社長が、業績不振の眼鏡チェーン「オンデーズ」を買収。度重なる資金ショートの危機を乗り越えながら眼鏡を売りまくり、新規出店をしまくる。買収から5年足らずで海外出店までやってのける1大眼鏡チェーンへと成長する。

実話を基にしたフィクションということになっていますが、学ぶべきことが非常に多い1冊。 

 

実は僕の住んでいるシドニーにもオンデーズは2店舗出店しています。JINSやzoffはないけどオンデーズはある。デザインも他の地元眼鏡チェーンより幅が広いです。が、オーストラリアでは視力測定に料金がかかってしまうので本で書かれているような連日大盛況、という感じではなくちょっと苦戦してるかも? という状況。

それでも価格、デザイン、接客などシドニーの他店と比べてかなり良い感じなので新しく眼鏡を買うならオンデーズかなぁと考えています。

 

まさに頭に雷が落ちた。そんな表現がピッタリくるほどの衝撃だった。

オンデーズがお客様に売らなければいけないのは、安い眼鏡でもお洒落な眼鏡でもなく「眼鏡をかけて見えるようになった素晴らしい世界」だったのだ。 

 

 

世界からバナナが無くなる前に

世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち

世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち

 

人類が消費しているカロリーの80パーセントは12種類、90パーセントは15種類の植物から得られているにすぎない。それに対して人間は病原体や害虫への対策をしっかりとれているでしょうか。

例えばバナナの場合。世界中のスーパーで売られているバナナは、キャベンディッシュという品種ほぼ1種類のみです。近年、パナマ菌というバナナを襲う病原体が世界中のバナナ園で感染を広げています。病原体に強く味も良いバナナに品種改良が進められていますがかなり難しいようです。感染を防ぐにはバナナ園自体を焼き払う以外に方法がありません。

世界からバナナはなくなってしまうかもしれない。

 

バナナファームで働いていた僕にとっては非常に興味深い内容の1冊でした。

実際にパナマ菌がバナナ園を襲い、バナナが焼き払われ、職を失った友人を見てきました。バナナは本当に絶滅の危機なのに対策があまりとられていない(対策できない)のは非常に残念です。

 

植物を絶滅させないためにできるだけ多くの種類の種子(特に野生種)を保存しようぜ、というのがこの本のテーマです。

人名、品種名、虫の名前が数多く登場し、文章も少し難解で読みにくいのが難点。

 

キャベンディッシュバナナのストーリーが示すように、企業は簡単に栽培でき、いつでも消費者の手元に届けられる作物を栽培しようとする。そしてつねに商品を求めるよう消費者を誘導する。たとえコストがかかろうが、また当の作物を危険な状況に置くことになろうと、最大の収穫を見込める方法で作物を栽培しようとする。

 

 

武器になる哲学

武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

 

慶応大学大学院哲学科出身でありながら、現役経営コンサルとして活躍する山口周が教える実際に使える「武器になる哲学」

特徴的なのは単なる哲学入門ではなく、実生活で使える部分を抜粋して50個にまとめているところ。多くの哲学書と同じように古代ギリシア思想から順を追って学んでいく、という必要がないので非常に読みやすいです。

 

僕は高校の倫理の授業でちょっと勉強しただけで、哲学者の名前は知っていても彼らの提唱したことについてはほぼ何も知らない状態でした。

それが逆に良かったのか、スラスラと内容が頭に入ってきました。50個に分かれているのもよかったです。各項、丁度いい長さで空いた時間にちょろちょろ読めす。

著者のいうように内容もかなり実践的。理論だけでは人は動かない、とか妬みやっかみがビジネスチャンスを生む、とか努力しても報われない、などなど面白い考え方をたくさん発見できました。

 

教室の中にいる哲学者が世界を動かすことはありません。サルトルやマルクスがかつて発揮した影響力を考えれば、この指摘に違和感を覚える人は多いでしょう。しかし事実です。世界を動かしているのはそういった人たちではなく、実際に実務に携わって日々の生業に精を出している、つまり今この本を読んでいる皆さんのような人たちなのです。

 

 

CHANGE!

CHANGE!(チェンジ!) 人とチームを強くする、ラミレス思考

CHANGE!(チェンジ!) 人とチームを強くする、ラミレス思考

 

横浜DeNAベイスターズ監督、アレックス・ラミレスの監督論。特に2017年シーズンについて語られています。

有能なモチベータータイプの監督として知られるラミレス監督ですが、選手の起用法、育て方、モチベーションのあげ方などが語られています。

なぜ8番にピッチャーを置くのか、なぜ倉本がフル出場なのか。ファンからしてみると謎だったり不可解な采配をすることも多いラミレス監督ですが、その真相についても。

 

残念ながら2018年シーズンはBクラスで終わってしまったベイスターズですが、2019年は21年ぶりのリーグ優勝&日本一を勝ち取ってもらいたい!

個人的には桑原に1番に定着してもらいたい。佐野&細川にもっと活躍してもらいたい。梶谷は怪我をしないように。今永完全復活、石田覚醒で夢の左腕カルテット完成。ドラ1上茶谷10勝。ソトロペス筒香宮崎30本。ヤスアキ40セーブ。

 

\横浜優勝/

 

プロ野球において数字はまさに自分そのものだ。これを知ることで少しでも数字をあげようというモチベーションが高められる。何らかのタイトルを獲得したいと思えば、逐一自分の数字を確認しておかなければならない。それがわからなければ、誰と競っているのか、自分がどこを目指しているのかが見えてこない。

 

 

ということで2018年読んで面白かった本5冊の紹介でした。

 

ではまた。