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【Netflix】シュガーマン 奇跡に愛された男【感想とあらすじ】

シュガーマン 奇跡に愛された男(字幕版)

シュガーマン 奇跡に愛された男(原題:Serching for Sugar Man) ネットフリックスの新着にあったので見ました。この映画を見るのは2回目で、前回はオーストラリアにいるときに友達から借りたハードディスクに入っていたのを英語字幕で観ました。なんとなくで理解していたので今回は日本語字幕で。

この映画はここ数年のなかでもかなりのお気に入りです。個人的にドキュメンタリーはあまり見ないんですが、ノンフィクションでこんなに面白いのは奇跡だと思います。

以下ネタバレ有りの感想。

 

あらすじ

1970年代前半。シクスト・ロドリゲスは2枚のアルバムをリリースするもののまったくヒットせずに引退。誰にも知られていない売れないミュージシャンだった。

一方、地球の裏側、南アフリカでは彼のアルバムの海賊版コピーが大ヒット。反アパルトヘイト活動の原動力にもなり、50万枚を売り上げる。しかし、南アフリカのファンがロドリゲスについて知っているのはのはロドリゲスという名前と2枚のアルバムとそのジャケット写真のみ。いつしか「彼は死んだのだ」という噂が流れる。ステージ上で焼身自殺をしたらしいとか、ドラッグを過剰摂取して刑務所で死んだらしいとか。

しかし彼は生きていた。南アフリカでのヒットを知ることもなく、デトロイトで日雇い労働で日銭を稼ぐ貧しい生活をしていたのだった。

感想

この映画を見終わった後すぐに、僕は彼のコールドファクトというアルバムをダウンロード購入しました。なんで売れなかったのか謎。

Cold Fact

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死んだはずのロックスターが生きてる!

ロドリゲスが生きていたという事実は、当時の南アフリカ人からするとものすごい衝撃だったのは簡単に想像できます。ステージ上で自殺したはずのロックスターが実は生きてた! カートコバーンが実は生きていて日本公演する、ってくらいの衝撃です。そして面白いところが、ロドリゲス本人が売れてることをまったく知らないということ。ただの日雇い労働者が突然、「あなたはプレスリーより有名なんですよ」なんて言われて、実際に南アフリカまで行ってみたらライブ会場は超満員。イントロが鳴っただけなのにロドリゲスコールで大熱狂。漫画みたいな話です。20世紀少年のケンヂを思い起こさせます。そしてそれが実話という。信じ難い話ですよね。

誰かが見つけないといけない

たとえ才能や実力があっても認められない、認めてもらえないことは数多くあるのかもしれません。実際に曲を聞くと、なんで売れなかったんだろうと思います。そのくらいクオリティも高いし、メッセージ性もあるんですがなぜか売れなかった。ボブディランみたいになっててもおかしくなかったのに、当時のアメリカでは誰も見向きもしませんでした。理由は色々あるんだと思います。音楽性とか運とかコネとか人種とかタイミングとか。

でも本当に良いものを作ったら絶対どこかで誰かが見つけて支持してくれる、そういう人が必ず現れる。そういったメッセージもこの映画には込められていると思います。

 

続けるということ

売れなくて引退して、50歳も過ぎてるのにそれでもギターは続けてて、南アフリカから会いにいってみたらすぐに歌える状態だった、というのも注目するべきポイント。普通ならやめちゃうと思うんです。売れなくて、年もとって、お金もなくてっていう状態だったら。でも本当に音楽が好きでやめなかった。仕事で怪我して左手の薬指が欠損してるのにギターを弾き続けていた。単純に、実は海外で売れててすごいってだけの話ではないですよね。

字幕が気に食わん

字幕の日本語訳が僕はちょっと気に入らない。普通に人が喋ってるパートは良いんですけど、歌詞の訳がうーん…… って感じですね。僕がラブソングだと思って聞いていた曲が、ちょっと違う感じに訳されちゃってて。色んなとらえ方ができる曲ではあるんですけどね。I wonderって曲なんですけど。歌詞は訳さなくても良かったんじゃないかなぁ。若しくは歌詞専門の翻訳家をつけてほしかった。

これはこれで英語を学ぶモチベーションにもなるんですけどね。僕が英語を勉強し始めたきっかけでもあるし。

 

まとめ

良いものは認められるべきですね。どれくらい多くの才能のある人が、誰にも発見されずにこの世を去っているのかを考えるととても残念な気持ちになります。だから自分が良いと思ったものは常に発信していくべきなんだと思いました。

ではまた。

 

Cold Fact

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